ゴジラを飛ばした男
85歳の映像クリエイター 坂野義光

85歳にして、衰えを知らず企画を打ち出し続ける映像クリエイター坂野義光が伝え残したいパッション!!

黒澤明、 山本嘉次郎、 成瀬巳喜男、古澤憲吾、本多猪四郎、円谷英二…… 世界に名だたる映画監督の助監督を務め、水中撮影、大型映像システム・アイマックスなど映像エンタテインメントの新たな世界を切り開いた坂野義光の自伝を書籍化。 監督を務めた『ゴジラ対ヘドラ』で、禁断とされたゴジラの飛翔を敢行し、「ゴジラを飛ばした男」として二度と怪獣映画を撮ることはなかった。 しかし、ゴジラに対する思いは、43 年を経てハリウッド版『GODZILLA』のエグゼクティブプロデューサーとして再燃。今なお新たな創造を探求し続けている。

■製品仕様

著者:坂野義光
発売日:2016年7月30日
判型:四六判
総ページ数:240
定価:1,389円(税別)
発行:フィールドワイ
発売:メディアパル

ISBN:978-4-8021-3027-1
第1章 ハリウッド版『ゴジラ』
2014年に製作されたハリウッド版『GODZILLA ゴジラ』のエグゼクティブ・プロデューサーを務めるに至った経緯。

第2章 生きることは表現だ
少年時代の記憶と青春時代。「幕末の偉人十傑」に数えられる横井小楠を曾祖父にもち、白洲次郎の紹介で東宝へ入社。

第3章 監督術修行時代
名監督たちの下で名作に携わり、映像表現の術を学ぶ。

第4章 映像エンタテインメントの新たな世界
東宝水中撮影班を設立し、大型映像システムなど、新たな映像表現・技術に着目。

第5章 『ゴジラ対ヘドラ』
『ゴジラ対ヘドラ』製作の苦労・難題。ゴジラの飛翔と環境問題。作品に対する賛否両論。

第6章 映画人、未来へ!
水中撮影を中心にドキュメンタリー作品の監督として映像表現の可能性を追求。数多の博覧会・テーマパークの映像企画に携わりながら、SF映画製作実現への道を進み続ける。

●坂野 義光(ばんの よしみつ)
1931年生まれ、愛媛県出身。映画監督。先端映像研究所代表取締役社長。

1955年(昭和30年)東宝撮影所文芸部に入社。
1956年(昭和31年)演出助手係に移り、黒澤明、山本嘉次郎、成瀬巳喜男、古澤憲吾といった名監督の助監督を永く務めた。
1961年(昭和36年)から水中撮影班に移り、『南太平洋の若大将』では水中撮影を監督。水中撮影を生かした映像制作の陣頭に立った。
1970年(昭和45年)大阪万博の三菱未来館では映像・音響演出を担当。
1971年(昭和46年)『ゴジラ対ヘドラ』を企画し、脚本兼任で監督デビュー。田中友幸プロデューサーに無断で「ゴジラに飛ばす」というアイディアを通したため、「二度と特撮映画を監督させない」と激怒され、以後、特撮に一切関わらせてもらえなかった。 その後、得意の水中撮影を生かし、『野生の王国』などのテレビドキュメンタリー映像に関わる。
2014年、ギャレス・エドワーズ監督『GODZILLA ゴジラ』のエグゼクティブ・プロデューサーを務める。